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自己破産をした場合に退去費用はどうなるか

  • 文責:弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2026年1月28日

1 破産前に発生した退去費用は免責の対象

マンションやアパートなどの賃貸物件から退去する際の費用は、自己破産の手続きの開始決定前に発生していれば支払わずに済みます(専門的には、免責の対象になるといいます)。

破産手続き開始後に発生した場合には、免責の対象になりません。

そのため、マンションやアパートなどの賃貸物件にお住まいであった場合、どのタイミングで賃貸借契約を終了するかによって、原状回復等に必要な退去費用の支払いの要否が変わります。

以下、詳しく説明します。

2 自己破産手続開始決定前の債務は原則として免責される

自己破産をすると、手続が開始される決定がなされる前に発生していた債務については、一部の例外を除き、免責許可決定によって支払い義務を免れることができます。

借金などの返済が難しくなってしまうと、より家賃が安い住宅に引っ越す必要がある、家賃の滞納によってマンションやアパートから追い出されてしまったなどのご事情により、賃貸物件から退去せざるを得なくなるということもあります。

このようなご事情によって賃貸借契約が終了し、退去費用に関する債務が発生した後に自己破産をした場合、免責許可決定を受けることで退去費用の支払い義務も免れることができます。

自己破産の手続開始決定前に未払いの家賃や退去費用が発生している場合に注意すべきことがあります。

自己破産を弁護士に依頼し、他の貸金業者等への返済は停めている状況で未払い家賃や退去費用だけを支払ってしまうと(法律用語としては、偏頗弁済といいます)、破産管財人による否認や、免責不許可の対象となる可能性があります。

3 自己破産手続開始決定後に発生した費用(債務)は免責されない

自己破産申立て後、破産開始決定がなされてから(一般的に、自己破産の申立てから破産開始決定までは一定の期間がかかります)賃貸物件を退去した場合、免責許可決定がなされても退去費用を支払う必要があります。

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